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ミステリと言う勿れ11話ネタバレ! 美術館占拠! 謎の短歌が示すものとは?

 2020年9月28日発売の月刊flowers11月号掲載の「ミステリと言う勿れ」11話のネタバレです。

ミステリと言う勿れ最新話までネタバレまとめ!最終回まで全巻全話更新中!

ミステリと言う勿れ最新話までネタバレまとめ!最終回まで全巻全話更新中!月刊flowersで連載中の人気漫画「ミステリと言う勿れ」のネタバレを全話まとめました。 まだ読んだことがない方は、ぜひ読んでみて...

ミステリと言う勿れは全巻無料で読める?最短最速安全に読める方法のまとめ

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<これまでのあらすじ>

教育学部に通う大学生の久能整(くのう・ととのう)は、ある事件の容疑者とされたことをきっかけに大隣署の刑事、池本や青砥、風呂光らと面識を得、さまざまな事件に巻き込まれます。

雑学が豊富で人間に対する興味が深い久能は、「うざい」「口うるさい」と文句を言われながらも関係者たちとの会話を通じて事件の真相を見抜いていきます。

友人のいない久能ですが、事故で頭を打って運ばれた先の病院で、ライカと名乗る入院中の美少女と親しくなりました。

「自分は春にいなくなる」という彼女は、マルクス・アウレリウス・アントニヌスの『自省録』の文庫を使った暗号文で話しかけてくる変わり者で、久能とはたまに病院を抜け出して遊びに行く仲です。

ミステリと言う勿れ11話ネタバレ

11話「星降る舌八丁」

小雪の降るある日、久能はライカとともに病院から一番近い大鬼蓮美術館を訪れました。

大鬼蓮美術館は小規模ですが、人が少なく、久能はたまに訪れて鑑賞を楽しんでいます。

初めて美術館を訪れたライカは、「これで小さい方なのか」と感心した様子です。

久能は壁にかかった絵画について、いつもの調子で絵の具の雑学を語りながらライカに解説して回ります。

ライカが、以前久能からもらった絵葉書の絵が見たいと久能に伝えると、

「その絵ならB7-89にありますよ。『バスティーユ襲撃』の向かいです」

と眼鏡をかけた、穏やかそうな初老の男性が教えてくれました。

「学芸員の方ですか」

久能が尋ねると、

「去年まではね。今は引退して、月に1、2回、額縁の埃を払いに来てるんですよ」

男性はにっこり笑って答えます。

「もうすぐ閉館時間ですが、それまでごゆっくり」

彼は手を振って去っていきました。

久能は壁のテレビで絵画の説明動画を見ているライカと別れ、トイレに立ちました。

帰りに、入館者に短歌の一部のような文句を伝えて知っているか尋ねている、黒づくめの怪しい男二人組を見かけます。

相手が知らないと答えると、二人は彼にスタンガンを浴びせて気絶させ、空き部屋に監禁してしまいました。

慌てた久能はライカと合流すると、すぐさま美術館を出ようとします。

その時、目の前に黒いサングラスをかけた、黒髪の男が立ちふさがりました。

彼もまたさきほどの二人と同じように、短歌の一部のような文句を口にして、久能に続きを知っているか尋ねてきました。

久能はとっさに答えます。

「どうして僕が知っていると思うんですか」

「イエスかノーで答えてよ」

「イエスかノーで答えられるほど、単純な話でないことは、あなたもご存じでしょう」

男は眉をしかめると、同じ質問をライカにしました。

ライカは平然とした顔で、いつもの自省録の文庫を使った暗号で久能に言います。

『ま・ぬ・け』

しかし暗号のことなど知らない男は、ライカは何か知っていそうだと判断して、久能とともに仲間の元へ連れて行きました。

ギリシャ彫刻の像の元に、男の仲間たちが集まっていました。先ほどの二人も含め、全員で五人。

四人は黒づくめの格好ですが、男だけは上に白いジャケットを羽織っていて、彼がリーダー格であると察せられます。

そこには不審な様子だったから、と、元学芸員の男性も連れて来られていました。

リーダー格の男は先ほどと同じ短歌の一部の文句を口にし、

「これは上の句なんだ。続く下の句を教えてもらいたい」

と三人に問いかけます。

「もし知らなかったら、全員小部屋に閉じ込めて、塩素ガスを流し込む」

男の台詞に久能と元学芸員の男性は青くなります。

ライカが男たちを挑発するような物言いをするので、久能が仲裁に入りました。

「ライカさん、何も喋る必要ないです。この人たちは探している情報を、誰が持っているのかも、その意味も内容も把握していない。そんな正体のあやふやな人たちに、こちらの情報を渡すことはありません」

男の一人が怒りの叫びをあげ、ライカにサバイバルナイフの刃を向けます。

「何か知ってるんなら吐かないと、この女殺すぞ!」

久能の驚いた表情に、リーダー格の男は問いかけます。

「そのリアクションは、どういう意味?」

「いえ、ただ、そういう脅し方をするということは、この人は、家族愛や絆を信じているんだな、と思って、びっくりしたんです。僕がライカさんを見捨てるとは微塵も思っていない。人は、大事な人を守ろうとするものだと思っている。とてもそうは見えないのに」

久能はライカを人質に取るスキンヘッドの男に言います。

「あなたは大事な人を守ろうとする人の気持ちがわかる。つまり、あなたにも、大事な人がいるんですね」

久能の言葉に激昂するスキンヘッドの男を、黒づくめの男たちが止めます。

その隙をついてライカは男の持つサバイバルナイフを取り上げようとしますが、久能とリーダー格の男に止められます。

「刺すなら刺せばいいだろう。わたしは、痛みも苦しみも感じない。殺される以外なら、何をされても構わない」

ライカの言葉にスキンヘッドの男はさらにカッとなり、リーダー格の男に止められました。

久能から事情を話してほしいと乞われた男たちは、少し離れた場所で相談し始めます。

落ち着いて眺めてみると、彼らは意外にも若者のようでした。久能より若い者もいるかもしれません。

リーダー格の男がやってきて言いました。

「説明する。俺たちの親方が、今日ここに来て、誰かと落ち合い、仕事をするはずだった。だが親方は、ここに来る前に、倒れて意識不明になっちまった。親方は歌を詠むのが趣味で、仕事のヒントを歌に隠していた。親方は上の句を、落ち合う予定の相手が下の句を知っている。俺たちは親方の代わりに、仕事をするためにやってきた。だから聞きたい。アンタたちは下の句を知っているのか。親方が落ちあう予定の相手はアンタたちか」

久能がまだ信用できない様子でいると、ライカが口をはさみました。

「歌の文句には“満月”が入っていたな。ここの絵には満月を描いた絵が八つあった。単に丸い形でもいいなら、さらに十二個増える。まず、自分たちでヒントを探したらどうだ」

途端に、黒づくめの男たちは、美術館中に散りました。

久能は許可を得て、元学芸員の男性も含め三人で相談することにしました。

元学芸員の男性は黒松と名乗ります。

彼は、本来、今日美術館に来るのは自分ではなく急死した同僚であり、その同僚は短歌を作るのが趣味だった、と話します。

彼は、その同僚が、黒づくめの男たちの“親方”が落ち合う予定の人物だったのではないかと疑っていました。

久能は同意しますが、それでは、彼らの探している下の句は永遠にわかりません。

黒づくめの男たちの覚悟を見ると、彼らがそれを知ってどのような行動を取るかは不明ですから、久能たちで下の句のあたりをつけ、解読するのが唯一、助かる方法であると思われました。

久能はその同僚に関して、知っていることはないかと黒松に尋ねます。

「彼は…私と同世代で、お孫さんと二人暮らしで、最近孫が引きこもっていると悩んでいたな。あとは…数字を見ると、それにちなんだ歴史上の年号を思い出す癖があったな。どんな短歌を詠んでいたかまでは、聞いていません」

ライカが久能に時刻を尋ねました。

午後四時十五分。病院を抜け出しているライカは、そろそろ帰る時間です。

その時、黒づくめの男のひとりがリーダー格の男に呼びかけました。

ターナーの「月光」という絵の上の銅像のくぼみに、数字を書いた紙がいくつもあるというのです。

歌の文句に“首を垂れる”という表現があったことから、彼はうつむいている銅像に目を付けたようでした。

男は数字を読み上げます。

「30」「19」「21」「5」「27」「19」「10」「19」

黒松が美術館を徘徊している黒猫を見つけて、そっと抱きあげました。

「ミケ、また入ってきちゃったのかい」

リーダー格の男が久能に問いかけました。

「この数字の意味は何だ? 親方とアンタは、何を盗もうとしてたんだ? 親方ははっきり言って小悪党だ。美術館から何かを盗むようなデカい仕事は普段しない。何か理由があるはずだ、知っているなら教えてくれ」

スキンヘッドの男は、“親方”が倒れた原因も疑っているようでした。寄生虫が原因との診断ですが、毒を飲まされた可能性だってある、と言います。

「あなたが大事に思っているのは、その“親方”さんなんですね」

久能の言葉に、黒づくめの男たちは頷きました。

“親方”は、親から虐待されたり、養育を放棄された彼らを引き取って育てていた、彼らの恩人だったのです。

久能はリーダー格の男に確認しました。

「すべてを喋ったら、僕らを無事に解放してくれますか?」

「親方の知り合いとわかれば、そうする」

久能は「もう少し待ってください」と断りを入れると、館内を歩き回りながら考えを巡らせました。

「さっきの数字には『19』が3つ入ってた。おそらく年号。1927年にあったこと…1919年では…」

久能は壁の絵画やそのタイトルを目に入れながら、思考を深めていきます。

美術館のホールの床には、円形に嵌められたタイルと、そこに当たる透かし天井の作る影を利用して、日時計になるような設計がされていました。

その床に目を留めて、久能はつぶやきました。

「ゴッホ」

やがて、考えをまとめると、久能はリーダー格の男に言いました。

「全部お話しするので、交換条件を呑んでいただけませんか」

「交換条件?」

「僕たちと、閉じ込められている人たちも、全員、助けてください」

「俺たちのことを警察に喋られたら困る」

リーダー格の男の言葉に、久能は言いました。

「それはもう、遅いです。路上で起きた犯罪ではなく、美術館という特殊な状況下での犯罪なので、被害者が全員死のうが、警察に証言しようが、あんまり変わりありません。早晩足がついて、捕まります。どうせ逮捕されるなら、人を殺していないほうが、良いと思います」

リーダー格の男はため息をつき、了承しました。

久能は早速説明を始めます。

「さっき見つかった数字は年号を表しています。1921年とは大正10年、この年には19代内閣総理大臣が、1930年とは昭和5年、この年には27代内閣総理大臣が、それぞれ東京駅で襲撃されています」

「襲撃?」

「東京駅の床のタイルには、今でも、当時襲撃された位置に目印がついています」

黒づくめの男たちは感心した様子です。

「つまり、ヒントは床にあるんです」

久能はリーダー格の男に、ホールの日時計の上に立つよう言います。

「天井の半透明の円を“満月”として、“首を垂れて”下を見ると…」

男の視界には、モザイクタイルが映ります。

久能は黒松に尋ねました。

「歌の残りの文句は“星降る夜”でしたよね。ゴッホに同名の絵がありますけど、この美術館にありますか?」

「入れてくれと頼んだことはあるけど、ないねぇ」

久能はリーダー格の男に向き直りました。

「ゴッホの『星降る夜』には、北斗七星が描かれているそうです」

男の視線が、モザイクタイルの中に描かれている北斗七星に留まりました。

北斗七星の柄杓の形をしている部分の先が、ローマ数字のⅨにかかっています。

「『一字で九』。九はイチジクのことを表すことがあります」

久能はライカに、この美術館でイチジクを見なかったか尋ねました。

彼女の指す先には、展示品の上でくつろぐ黒猫のミケがいました。

「ミケランジェロの、システィーナ礼拝堂の天井画の一部ですね。ミケはあそこにいるのがお気に入りなんです」

黒松が解説します。ミケの名前の由来はミケランジェロのようです。

「猫に関することわざで、好奇心は猫をも殺す、というものがあります。なので、おそらく、猫のいるイチジクはひっかけです」

ライカによると、もうひとつ、ルイス・メレンデスの静物画にイチジクが描かれています。

久能はその解説に書かれていた、「キリストの再臨」と言う言葉に注目します。

そして、ふと気づきました。

いつもならこの辺りにある、レンブラントの「エマオのキリスト」という絵画が見当たらないのです。

黒松は猫の後を追ううちに、展示品の裏に見慣れない通路があることに気づきました。

突き当りに、かつて電気室として使われていたらしい部屋があります。

扉を開けると、内部に、二枚の絵画がありました。

二枚とも「エマオのキリスト」です。本物はルーブル美術館にあるはずです。

久能は、近くの大隣美術館で、ルーブル展が企画されていることを思い出しました。

「まさか、ルーブル展から盗んで…?」

黒づくめの男たちはわっと叫んで、二枚の内、本物であると思われるほうを運び出し始めました。

彼らはこのまま、元電気室に久能たちを閉じ込めるつもりです。

その時、ライカがぼそりとつぶやいて、久能は真実に気付きました。

「あの、ちょっといいですか。同じものが二つあるときって、一つが本物、もう一つが偽物と思いがちですが…」

絵画を運ぶリーダー格の男が振り向きます。

「二枚ともが偽物、ということもあるわけで」

久能はライカに尋ねました。

「よくわかりましたね」

「さっきテレビで本物を見た。ここにある絵とは全然違う」

リーダー格の男はなおも信じられない風でしたが、久能は「偽物ですよね」と隣の人物に同意を求めました。

「黒松さん」

黒松は無表情のまま、久能の視線を受け止めました。

「急死した同僚なんていないんでしょう。あなたが、今日、“親方”と落ち合うはずの、下の句を持っている人ではないんですか」

黒松は髪をかき上げながら、笑って認めました。

「なんでわかったの」

久能は、場にそぐわない唐突な話題を口にする黒松の様子を何度も見ていました。

そしてその話題が、その時黒松の視界に入っていた数字にまつわるものだと見抜き、かの同僚と同じ癖を黒松が持っていると気づいたのです。

「それに、あなたは僕らに『何か知らないんですか』とか一度も聞いてきませんでした」

リーダー格の男は「ということは、アンタたちは」と久能たちに視線を向けました。

「ただの一般客です」

久能はぺこりとお辞儀をします。

「だろうな。途中でわかったよ。でも何か考えてくれてそうだったから、ほっといたけど」

リーダー格の男に、黒松も頷きます。

「わたしも、だんだん答えに近づいていくこの人に任せていれば、やりすごせるんじゃないかと思ってしまって」

黒松は穏やかに微笑みました。

「そうです。わたしは、あなたたちの親方とは、親しくさせていただいていました。彼が泥棒稼業だと分かった後も、変わらずね。彼はいつも、稼業から足を洗いたがってた。子供たちに同じことはさせたくない、山でも買って静かに暮らしたい、と。でも、それには金が要る。だから、わたしと組んで、最後の仕事をすることにしたんです」

「ルーブル展からレンブラントを…って、どうやって盗むつもりだったんですか?」

久能の言葉に、黒松は首を振りました。

「ルーブルのものを盗むなんて、無理でしょう。でも、一瞬、盗まれた、と思わせるくらいなら、出来る。盗まれたと一報が出た瞬間」

黒松は傍らの絵画の額に手をかけます。

「この偽物をマニアに売って、売り抜ける。あとは野となれ山となれ…という計画です」

黒松はにっこり笑いました。久能が言います。

「以前、似たような出来事がイタリアでありましたね」

「それを参考にしました。でも…一人では、無理ですし、きみたちとやるつもりもありません」

黒松は酔っぱらった“親方”の笑顔を思い出します。

「彼が倒れたのはたぶんナメクジのせいですよ。酒盛り中に庭で見つけると、つまみにちょいちょい食べてたので」

「広東住血線虫…」

久能が青い顔で、寄生虫の名前を口にします。

黒づくめの男たちは全員、一気に脱力した様子でした。

「ものすごい覚悟をしてきたのに…」

久能はふと気づいて、尋ねました。

「じゃあ、ひきこもっているお孫さんて、黒松さんの…」

黒松は頷きました。

「中二でね。いじめが原因でひきこもって、今ではゲーム三昧。しまいにゃプロになるとか言い出して。外に出そうとしても頑なになるばかり。親のいないあの子を一生養うなんて私には無理ですし、そうなると、どうしても金が必要で…」

久能はまじめな表情でその話を聞き、言いました。

「引きこもることそのものが、いけないこととは僕は思いません。それよりも、学校と、社会と断絶してしまう方が問題なんじゃないでしょうか」

久能は続けます。

「無理やり学校へ行ったり、外に働きに出るよりも、家で引きこもっているほうが性に合って生きやすい人もいます。そういう人が、家に居ても学校と同じ勉強ができる、仕事ができる。そういうことが認められる多様性が欲しいです」

黒松はぼんやりと、久能の話を聞いています。

「ゲームに関しても、今のスポーツや、囲碁将棋と同じように、ゲームに熱中して頑張る姿や、その技能が見たいと多くの人が思えば、いずれプロとしての生業になると思います。まぁ、誰もがなれるわけではないでしょうけれど」

黒づくめの男たちの内の何人かが、久能の意見に同意しました。

「ゲームのプロってもういるよ。大会やスポンサーも増えてるし、これから皆、フツーに目指すようになるよ」

「おっちゃんの孫、まだ中坊なんだったら、俺らより可能性があるよ」

黒松は目を伏せて、額に手を当てました。

「外に出そうとするよりも先に、話し合えって、ことですかね…」

スキンヘッドの男がレンブラントのレプリカを見て言いました。

「親方、なんでこんな暗い絵を選んだんだろう」

黒松が答えました。

「その絵は再生を表しているから。彼は…みんなで、新しく生き直したかったんですよ」

その時、バチっと音がして室内の明かりが消えました。

別室に閉じ込めていた一般客らが目を覚まし、コンセントに細工をしたようです。

警備会社への通報を察知して、黒づくめの男たちは急いで逃げ出しました。

彼らは親に怒られるのを怖がる子供のような会話をしていて、黒松は呟きました。

「見かけよりずっと、子供だったんだな…」

久能とライカも急いで美術館を出、ひとり取り残された黒松は、足元にすり寄ってきた黒猫を抱きしめてうずくまりました。

「…よかった」

黒松は今さらのように顔を青くし、涙を流しながら黒猫に縋り付きます。

「やらなくて、よかった…」

力いっぱい抱きしめられた黒猫は、抗議の悲鳴を上げました。

 

翌日、久能は大隣警察署で知り合いの刑事にさんざん絞られた後、ライカに会いに病院の庭を訪ねました。

スタンガンで気絶させられた被害者たちは全員無事だったようですが、黒松が詳しく証言しない限り、黒づくめの男たちの正体は不明なままかもしれません。“親方”の生死も不明です。しかし久能にはもう、どうすることもできません。

「寒くないですか、千夜子さん」

声に振り向くと、少し離れたプロムナードで、車椅子を押している女性が、椅子の上の人物に話しかけていました。

話しかけられた女性はぼんやりした表情で、聞いているのかいないのかわかりません。

その顔は、ライカと瓜二つでした。

その後、病院の足湯でライカと出会った久能は、彼女に千夜子を見かけたことを伝えました。

「双子だったんですね」

「違う」

ライカは否定すると、意味ありげに久能に視線を投げました。

「この世にいるのは、千夜子だけだ。千夜子は解離性同一障害、いわゆる多重人格だ。わたしは千夜子があとから作り上げた、いくつもの人格の内のひとりに過ぎない」

ライカは久能から視線を逸らすと、続けました。

「父親がクズでな、千夜子を虐待する一方、一台のライカのカメラだけを大事にしていた。母親は見て見ぬふりで、千夜子はひたすら耐えて、耐えて、耐えて…とうとうわたしが表に出た。化け物のような父親に襲われているその時、父の背後に一台のカメラが見えて…わたしはカメラになろうと思った。そうしたら痛みも苦しみも感じなくて済む。わたしは千夜子の苦しみを引き受けるためだけに、生まれたんだ」

自分が生まれた後も、大勢の人格が生まれ、皆で千夜子が自殺しないように守ってきた、とライカは言います。

そのうちに両親が死んで、入院して、千夜子の人格は統合されていったそうです。

「今では、千夜子の他はわたしひとりだ」

ライカは表情を失くした久能を見ずに告白します。

「わたしも、春には統合される予定だ。先生とそう約束してる。春には統合されていなくなる、だから」

ライカは、久能に微笑みかけました。

「それまで、また一緒に、遊んでくれ」

 

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ミステリと言う勿れ11話感想

整くん、ライカさんと二回目のデートを試みる、の回(?)でした。

しかし、初詣の時といい、ふたりが一緒に出かけると、なぜか事件に遭遇してしまうようです。

口八丁で事件が深刻化する前に収めてしまう整くんの手腕はさすがですが、次回こそ無事にデートが終わることを祈ります。

ライカさんの秘密が明らかとなり、整くんは衝撃が隠せない様子でしたね。

解離性同一障害が多重人格と呼ばれていた時代のベストセラーにダニエル・キイスの「24人のビリー・ミリガン」(早川書房、1981)などがありますが、ライカさんの症例はこれらがモデルとなっているのかもしれません。

 

ミステリと言う勿れ12話ネタバレはこちら

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